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お知らせ 橋梁CIMシステム

橋梁架設シミュレーションシステム「Sim-BRANE」を開発

オフィスケイワン株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役:保田敬一)は、橋梁BIM/CIMモデルによる架設計画を支援する橋梁架設シミュレーションシステム「Sim-BRANE」を開発しました。3次元モデルの活用を干渉チェックや動線確認等の設計段階に加えて施工計画にも広げることで、橋梁BIM/CIMモデル利用および架設計画の高度化、現場施工の安全性向上に貢献してまいります。

「Sim-BRANE」概要(YouTube)


1.開発の背景
従来の架設計画は、橋梁と施工ヤードの平面図を用いて、クレーン配置や作業半径の確認、部材重量とクレーン姿勢で変化する定格荷重の安全照査、断面図でのブーム干渉確認など、2次元図面ベースでの作業が中心でした。また、2次元図面の計画図をもとにBIM/CIMによる架設シミュレーションを作成する場合は、統合レビューソフトウェアを用いて、地組みから部材吊り上げ、クレーン旋回、架設完了までの一連作業をアニメーション機能で操作トレーニングを積んだ専用オペレータが作成していました。一方でこのアニメーションは、関係者間協議など可視化による「合意形成」に効果を発揮するものの、データの現場利用には限りがありました。


2.システム概要
開発システムは、予め登録されたクレーンモデルをワンクリックで計画位置に配置し、操作パネルのスライダーを左右に動かすだけで、ブームの起伏・旋回・伸縮の基本動作を再現できます。地組みした橋梁部材を吊り上げて旋回し架設が完了するまでの一連のキーフレーム登録・編集機能、定格荷重の安全率やアウトリガー反力(JIS D 6301)の算出、シミュレーション結果のExcelシート一括出力機能を実装しました。これにより、吊荷の過負荷や地盤の支持力不足によるクレーンの転倒リスクを可視化し、より安全な施工計画の作成を支援します。また、吊荷位置とクレーンの動作情報はすべて座標値で管理しているため、実際の施工現場での機材誘導や吊荷監視システムにも連携可能な拡張性を有しています。

(1)主な機能
  • クレーンの基本動作(ブーム起伏・旋回・伸縮、地組み部材へのアタッチ)
  • 吊荷の姿勢動作(上下、回転)
  • キーフレーム(施工ステップ)の登録・編集・削除、再生機能
  • 吊荷とフック重量の入力機能、定格荷重と安全率計算、アウトリガー反力計算
  • シミュレーションレポートの出力(キーフレーム単位、Excel表)
  • 登録済のクレーン10機種(オールテレーン4機種、ラフター3機種、クローラー3機種)
注)シミュレーションに必要な橋梁BIM/CIMモデル、地形データは別途準備が必要です。


(2)システムの特長
  • AutoCADのアドオンにより、従来の2次元CAD操作の延長線上で利用可能
  • 充実した照査機能(干渉チェック支援、安全率、アウトリガー反力の算出)

(3)動作環境
  • Windows10、11(64bit)
  • AutoCADとExcelが必要、ライセンス認証にインターネット接続が必要

(4)共同開発会社
 Sim-BRANEはオフィスケイワンと橋梁メーカー3社による共同開発システムです。
  • 株式会社駒井ハルテック (本社:東京都台東区、代表取締役社長:中村貴任)
  • 株式会社IHIインフラ建設(本社:東京都江東区、代表取締役社長:森内昭)
  • 川田工業株式会社 (本社:東京都北区、 代表取締役社長:川田忠裕)

3.今後の展開
開発システムは、オフィスケイワンより2024年1月を目途にサブスクリプション販売を開始いたします。価格などは別途ご案内いたします。

4.オフィスケイワンについて
2014年の創業以来、道路・橋梁向けのBIM/CIMシステムの開発・販売、3次元設計サービス、3次元モデルの利活用研究を中心に事業展開し、橋梁建設現場での生産性向上の取り組みにより、日建連表彰2020 第1回土木賞 特別賞を受賞するなど、設計と施工をつなぐICTベンダーとして建設DXに貢献します。

【オフィスケイワンのNETIS製品】(登録順)

5.お問合せ先
オフィスケイワン株式会社 TEL.06-6567-8951  松田または保田まで
〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1丁目10-2 https://www.office-k1.co.jp/contact


※記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
※開発システムの機能、リリース時期は予告なしに変更となる場合があります。

以上